自社の情報部門は、現システムの運用で手がいっぱいでとても新システムの構築、既存システムの再構築やシステムの改良などの計画に人員を割けず、やむなく出入りの既存ベンダーやこれから製造をまかせる候補の新規ベンダーへ相談していませんか。
これは、システム製造の専門家に相談するわけですから一見正しい行動のように思いがちです。
しかしシステムを使用する側とシステムを製造する側では、考え方や責任範囲に大きな違いがあり、利害相反する場合が多く有ります。
とはいえ、システムを製造するベンダーが大きく儲けようとか、さっと作って納品して逃げてしまおうなどと思っているわけでは有りません。
筆者は製造側のベンダーのさまざまなプロジェクトを支援した過程で、製造する上での問題をたくさん解決してきました。
その中にはシステムを発注し使用する側でしか解決できない問題も多く有りましたし、製造側でしか解決出来ない問題もたくさん有りました。
また多くの発注側でのプロジェクト支援を通じて
「ベンダーに全て丸投げでは無く、システムを発注する側の問題は発注側で解決し、製造側の問題解決を助ける事でプロジェクトが無事に完了する。」
と痛感しています。
その中でも特にシステムの概念設計、RFPの作成、製造ベンダーの選定、稼働までのプロジェクト管理は、第3者の専門家の助けを得て、発注側のスタッフでしっかりと実行すべきです。
システムの仕様や出来上がりの状態の良否は、あくまでも使用者である発注側が決定すべきであり、製造側の都合に振り回されてはなりません。
その為にはベンダーに相談を持ちかける前にしっかりと業務分析をし、機能要件、非機能要件(性能、セキュリティ等)を洗い出し、概念設計を行い、ざっと製造に必要な予算と自社の経費を概略計算しておく必要が有ります。
どこまでを自社で行う必要が有るか。どうやれば良いか。体制はどうするか。具体的にはどうやるか。
やらなければいけない事は良く分かっているが、たまたまアサイン出来るスタッフでは対応できない等でお困りの方は、ご相談ください。