2005/9/10 Vol.23

【カルマ放出法】   身体の中の汚れを防ぐ

  • 朝夕日ごとに涼しくなり、いよいよ爽やかな季節の到来ですね。

     今回は、いつでもどこでもできる瞑想法をご紹介します。心身のデトックス (解毒)を習慣づけ、身も心も軽い、スッキリとした秋をむかえましょう。

     血液の流れが悪くなったり、ストレスや疲れが溜まったりすると生命力が低 下します。その他いろいろな悪い要素が溜まることを「カルマが溜まる」とい います。カルマはサンスクリット語(インドの古語)で行為、行動という意味 です。生まれてから今日までのすべてのおこないや行動と、そこから生じるあ らゆる結果をも含む言葉です。生まれてから死ぬまでのあらゆる行動とその結 果であるカルマを、少しでも消したり軽減したりするために、インドではいろ いろな方法がとられています。

     そこでまず、楽な坐り方で目を閉じて、呼吸をととのえます。

     呼吸が落ち着いたら、息を吐くときに「吐く息とともにカルマがでていく」 というイメージをもちます。

     そして、息を吸うときは「身体の隅々からカルマがノドに集まってくる」と イメージします。

     最初の段階では、カルマを身体中の老廃物、毒素、不純物、血液の汚れなど と考えると判りやすいです。

     ゆっくりとした呼吸のペースに合わせて、そのイメージの繰り返しをしばら く続けます。そのときの「カルマがでていく」というイメージは「でていけ」 ではなく「今でていってるなあ」と淡々と観察してください。

     そして少し慣れたら、カルマのイメージを拡大して、精神的な部分も含むよ うにします。自分の性格の弱い部分や嫉妬心、猜疑心、恐怖心、怒りの心、憎 しみの心など否定的な考えを、すべて吐く息とともにだすようにします。

     時間の取れるときにいつでもやっていると潜在意識が働きだします。常に 「カルマを外にだす」という機能が働くようになるのです。そこまでくると、 実感できるようになります。

     身体の内部から浄化されていく様子が肉体感覚としてつかめ、内側から輝き だすのが判るでしょう。


    ・5分でできるヨーガシリーズ第2巻「50歳からはじめる らくちんヨーガ」より


2005/9/25 Vol.24

【マールジャーラ・アーサナ】    背中のコリをとる「猫のポーズ」

 ひと雨ごとに空が澄んできて、体を動かすのが気持ちいい季節になってきま したね。

 「ヨーガをやってみたいけれど、時間がなくて・・・」という声もよく聞き ます。そこで今回は、仕事の合間や休憩中にできるリフレッシュ・ポーズをご 紹介します。

 マールジャーラは猫という意味です。イスに座ったままできますので「背中 がこった」と思ったらデスクワークや家事の合間におこないましょう。

 1. 机の上に手を置き、息を吸いながら上を向きます。同時にからだは机の    ほうに引き寄せ、背中を反らせて5呼吸します。

 2. 息を吐きながら下を向きます。同時にからだは机から離して、背中を丸    めて5呼吸します。

 3. 1〜2をあと2回(計3回)繰り返します。

 4. 机の上に手を置き、息を吸いながら上を向きます。同時にからだは机の    ほうに引き寄せ、背中を反らせます。

 5. 息を吐きながら下を向きます。同時にからだは机から離して、背中を丸    めます。

 6. 4〜5をあと4回(計5回)繰り返します。

 上を向いたときは、なるべくのどを伸ばすようにします。下を向いたときは、 両手の間に頭が入るようにします。

 ほんのちょっとの時間でもヨーガを積み重ねることによって、体調に大きな 変化が現れるでしょう。


・5分でできるヨーガシリーズ第3巻「オフィスでもできる らくちんヨーガ」より



2005/11/10 Vol.27

【カパーラ・バーティ・クリヤー】   芯から輝きを得よう!(頭蓋光明浄化法)

 朝晩めっきり寒くなって、ポカポカとした日差しが頭上に降りそそぐ日中は  心身がなごみますね。さて今回は、「頭蓋に光明をもたらす浄化法」という  浄化作用のたいへん強い呼吸法をご紹介します。 

 サンスクリット語でカパーラは頭蓋骨。バーティは光。クリヤーは浄化とい  う意味です。芯から輝きのある顔をつくりましょう。


 1. 床に坐るか椅子に坐ります。

 2. まず、鼻をかむ要領で息を「フンッ」と吐き出します。

 3. その瞬間に、「フンッ」と吸い込みます。

 4. この「息を吐く」(お腹がキュッと引っ込む)のと、「息を吸う」(お腹が    元に戻る)のをなるべく短時間でおこないましょう。1秒以内、できれば    0.5秒ぐらいの間に、「吐く、吸う」ができれば申し分ありません。

 5. 1.5秒に1回ぐらいで10回を1セットとしておこないましょう。


 この頭蓋光明浄化法に熟達すると、頭頂部からきれいにエネルギーが流れ、  頭の上方が光り輝くようになるとされています。

 これは頭部を中心とした浄化法ですが、実際には細胞内部の汚れが取り除か  れるので、全身の浄化になります。

 お腹をキュッと引っ込めるのと、お腹が元に戻る動作の繰り返しなので、動  かすのはお腹だけです。肩や頭などが不用意に動くのはよくありません。な  るべくリラックスした状態で、お腹を動かすようにしましょう。

 1.5秒に1回のスピードの場合、吐く吸うを0.5秒でできれば、つぎまでは1秒  の間ができることになります。その1秒の間は吐くでも吸うでも止めるでも  なく、ただ待つだけなのですが最初のうちはそうならなくてもかまいません。

 いつでもできる呼吸法ですので、気が向いたときにおこないましょう。


・5分でできるヨーガシリーズ第2巻「50歳からはじめる らくちんヨーガ」より
  
・この呼吸法を映像で見たい方へ。↓こんなビデオ・DVDもあります



2005/11/25 Vol.28

【アルダマッツェーンドラ・アーサナ】 イスに坐ったままで背骨を矯正

 東京は、舗道に落葉が舞う季節になりました。寒さとともに、冷え症や、 足腰が辛くなるという方も多いのではないでしょうか。

 今回ご紹介するのはヨーガの代表的なひねりのポーズの応用です。このポー ズを続けていると、骨盤や背骨の歪みが矯正され、溌剌とした姿勢を保てます。


《ポーズ1》  1. イスに坐り、右足を上にして組み、左手を右ひざの外側に当てます。

 2. 右手はイスの上に置きからだを右にひねっていき、後ろを向いたところで    10秒保ってからゆっくり戻します。

 3. 足を組み替えて、1〜2を同じようにおこないます。


《ポーズ2》  1. 左ひざを曲げて足の裏をイスに乗せ、左腕をひざの内側から外側にから    ませます。

 2. 右手はイスの上に置きからだを右にひねっていき、後ろを向いたところで 10秒保ってからゆっくり戻します。

 3. 立てる足を替えて、1〜2を同じようにおこないます。


 ひねっていくときと戻してくるときに、視線をなめらかに移動させるように します。この視線移動練習が身につくと集中力が高まります。

 ポーズ1でひざの外側に当てている(ポーズ2はからませている)腕に、てこ の要領で少し力を入れると、ひねりが加わります。


・5分でできるヨーガシリーズ第3巻「オフィスでもできる らくちんヨーガ」より
  


 上記のアーサナ(ポーズ)は、ちょっとした空き時間にも実践できます。  小さな積み重ねが、いつのまにか寒さや風邪に負けない強い体を作ります。